「一刻者」な人
“今”を駆ける「一刻者」
永瀬正敏が目指す純度100%の演技。
南九州の話し言葉で頑固者を意味する「一刻者」。
その名を冠した頑固な職人の手仕事によって醸造される全量芋焼酎『一刻者』は、
「米麹」ではなく「芋麹」を用いており、
芋本来の芳醇な香りを楽しむことができます。
そんな一刻者に自身の哲学を重ねる俳優がいます。
—————永瀬正敏。
役者として譲れないと語る「嘘のない演技」について聞きました。
その名を冠した頑固な職人の手仕事によって醸造される全量芋焼酎『一刻者』は、
「米麹」ではなく「芋麹」を用いており、
芋本来の芳醇な香りを楽しむことができます。
そんな一刻者に自身の哲学を重ねる俳優がいます。
—————永瀬正敏。
役者として譲れないと語る「嘘のない演技」について聞きました。
その生き方は「一刻者」 か
侍から探偵、教師から刑事まで、
多彩な役柄をスクリーンの中で演じ分けてきた俳優・永瀬正敏氏。
表現する人物には常に観る者の眼を捉えて離さない、
唯一無二の存在感があります。
名匠・山田洋次をはじめ、
ジム・ジャームッシュら国内外の監督からの評価は高く、
約40年のキャリアのほぼ全てを日本映画界の第一線で過ごしてきました。
「頑固に見えますか? 実は結構、柔軟なんですよ」
普段の朴訥とした話し方の裏側に、
人知れず守り続ける俳優としての「こだわり」があるように感じ、
そのことを尋ねると、返ってきたのは少し予想外の答え。
「俳優というのは受け身の仕事。
オファーを頂いて出会った役が、
自分の『一番やりたかった役』だと思うようにしているんです」
柔軟の言葉通り、
俳優としての活動の一方でフォトグラファーとしても個展を開くなど表現の幅は年々拡大。
自身の故郷であり、
かつては薩摩藩領でもあった宮崎県都城の人々を撮ったことも。
そんな時、
自然とカメラが向くのは「職人」の姿だといいます。
「それまでは和やかに話していても、
仕事道具を持った途端に眼がパッと変わるんです。
普通の人から職人に変わる瞬間を撮りたいと思った」
全量芋焼酎『一刻者』は芋100%にこだわり、
麹に用いるのは「米麹」ではなく「芋麹」。
芋本来の風味を楽しめる一方で技術的難度が高く、
その製法は“職人技”とも。
「一刻者」とは南九州の話し言葉で頑固者のこと。
芳醇な香りの中に、頑固な職人の手から生み出された味わいがあります。
「地元の古い人は『てげてげでいいが(大体でいい)』と言ったりもするけれど、
仕事に関しては突き詰めていく人が多い。
祖父もそうでしたが、情に深くて仕事には手を抜かない。
真面目な土地柄なんですかね」
自身もある役柄を演じた時には体重を12キロ落とし、髪を剃り、眉毛を抜いて臨んだそう。
「『〜ぽく』という演技が嫌なんです。
映画はある意味で〝嘘〟の塊。だからこそ、その嘘を100%演じる。
格好悪い奴なら全力で格好悪く。
嘘に嘘を重ねると、それは必ず観る人に伝わってしまう」
混じりっ気のない演技こそ、
役者として「譲れない」と言葉を継ぎます。
作品世界の中で多様な役柄をしなやかに表現しつつ、
その芯となる部分をゆるがせにしない。
俳優・永瀬正敏を表すにふさわしいのは、
やはり「一刻者」という言葉なのでしょう。
多彩な役柄をスクリーンの中で演じ分けてきた俳優・永瀬正敏氏。
表現する人物には常に観る者の眼を捉えて離さない、
唯一無二の存在感があります。
名匠・山田洋次をはじめ、
ジム・ジャームッシュら国内外の監督からの評価は高く、
約40年のキャリアのほぼ全てを日本映画界の第一線で過ごしてきました。
「頑固に見えますか? 実は結構、柔軟なんですよ」
普段の朴訥とした話し方の裏側に、
人知れず守り続ける俳優としての「こだわり」があるように感じ、
そのことを尋ねると、返ってきたのは少し予想外の答え。
「俳優というのは受け身の仕事。
オファーを頂いて出会った役が、
自分の『一番やりたかった役』だと思うようにしているんです」
柔軟の言葉通り、
俳優としての活動の一方でフォトグラファーとしても個展を開くなど表現の幅は年々拡大。
自身の故郷であり、
かつては薩摩藩領でもあった宮崎県都城の人々を撮ったことも。
そんな時、
自然とカメラが向くのは「職人」の姿だといいます。
「それまでは和やかに話していても、
仕事道具を持った途端に眼がパッと変わるんです。
普通の人から職人に変わる瞬間を撮りたいと思った」
全量芋焼酎『一刻者』は芋100%にこだわり、
麹に用いるのは「米麹」ではなく「芋麹」。
芋本来の風味を楽しめる一方で技術的難度が高く、
その製法は“職人技”とも。
「一刻者」とは南九州の話し言葉で頑固者のこと。
芳醇な香りの中に、頑固な職人の手から生み出された味わいがあります。
「地元の古い人は『てげてげでいいが(大体でいい)』と言ったりもするけれど、
仕事に関しては突き詰めていく人が多い。
祖父もそうでしたが、情に深くて仕事には手を抜かない。
真面目な土地柄なんですかね」
自身もある役柄を演じた時には体重を12キロ落とし、髪を剃り、眉毛を抜いて臨んだそう。
「『〜ぽく』という演技が嫌なんです。
映画はある意味で〝嘘〟の塊。だからこそ、その嘘を100%演じる。
格好悪い奴なら全力で格好悪く。
嘘に嘘を重ねると、それは必ず観る人に伝わってしまう」
混じりっ気のない演技こそ、
役者として「譲れない」と言葉を継ぎます。
作品世界の中で多様な役柄をしなやかに表現しつつ、
その芯となる部分をゆるがせにしない。
俳優・永瀬正敏を表すにふさわしいのは、
やはり「一刻者」という言葉なのでしょう。
プロフィール
俳優 永瀬正敏
プロフィール
俳優 永瀬正敏
1966年宮崎県都城市生まれ。
83年のデビュー以来、国内外のさまざまな作品に出演。
国際的に高い評価を得る一方、文化芸術への造詣も深く
フォトグラファーとしても活動の幅を広げている。
撮影/佐藤孝仁
取材・文/安藤智郎
取材・文/安藤智郎